札幌校の特別支援教育専攻に入学したい人のためのQ&A
質問62「教採の1次試験を前倒しする理由について」
Q.教採1次試験を学部3年生に前倒しする自治体が出てきたそうですが、
今までのように4年生で受けても不利になりませんか?
A. 今まで同様に4年生の6-7月で1次試験、8月に2次試験(面接や模擬授業)
を受けても不利にはなりません。3年生の前期に受検した場合、
4年生でも1次試験を受けられるので2回チャンスがあるという
ことですが、2次試験(面接等)を4年次に受けることは変わりません。
ただ、北教大をはじめ教員養成課程の大学では3年生の前期・
後期に小学校や中学校の教科教育法や指導法の授業があり、
3年生の6月に受検する場合は大学で行われる多くの関連授業を
十分に受けないまま、自力で過去問を解く等の対策をしなくて
はいけません。難易度が低くなるかどうかも全く分かりませんし、
試験の性質から考えても同程度の水準が求められるでしょう。
教採の予備校は前倒しに対応してくれると思いますが、
北教大札幌校の学生さん達を見ていると4年生の1次試験で
落ちてしまう人は、ほとんどいません。
東京都をはじめ教員不足が深刻な自治体ほど、1次試験を前倒し
する傾向がみられます。
北海道教育委員会は、今期の採用試験から教職大学院を
修了見込みの人は1次試験を免除する措置を決定しています。
受検する自治体の教育委員会の情報は、ホームページで早めに
チェックすると良いでしょう。
追加情報:文科省は全国の教育委員会に教員採用試験を6月に実施する方向で
調整するようにと発表しました。今年度の北海道・札幌市は6月中旬に実施
しますので、北海道内の採用試験の日程は来年度も変わらず影響は少ないと
思います。
質問63 教採の前倒し試験を受ける人は多いですか?
Q.教採1次試験(筆記)の前倒し受検ができるようになったと聞きました。
北教大札幌校の学生さんの間では話題になっていますか?
A. 学部の3年生を対象に、札幌市と北海道は.教員採用試験
の1次試験(筆記)のうち、12月に教養科目に限定した
前倒しの受検ができるようになりました。
教養科目に不合格になっても翌年6月17日の1次試験
では他の科目と一緒に受験することができます。
今まで通り、6月に全ての筆記試験科目を受けることも
可能ですが、札幌校では札幌市・北海道合わせて受検希望者
の約7割程度の3年生が受検する予定です。一度にたくさん
の科目を勉強するよりも、科目を絞った方が対策がしやすい
と考える人が多いようです。
質問64 「やりたいこと」が見つからないと大学は選べないのですか?
Q.将来の「やりたいこと」が見つからず悩んでいます。とりあえず得意科目で大学に入っても、その後にまた迷ってしまうと思います。
AIが人間の仕事を奪うとも報道されており、
将来のことを考えることも難しい時代になっていますが、
大学生は進路に悩んだりすることはありますか?
A. 特支の専攻生のうち最初から卒業後の仕事を明確にイメージしている人は
多くありません。
「教えることが好き」「学校で働きたい」「障害のある人と関わる仕事が
したい」など特別支援の分野で働きたいと思っている人は多くいます。
AIの進歩によって様々な仕事がなくなると言われていますが、
教師や保育士、カウンセラーなど、人間でなければ務まらない仕事は
残ります。
保護者の相談対応をしたり、子どもと遊んだり、授業をする過程でAIを
活用するスキルは求められるでしょう。
今の段階で明確な「やりたいこと」を探すよりも、「○○の分野で働きたい」
「○○業界で仕事をしたい」という選び方の方が時代の変化にも対応しやすくなります。
興味のある特定の分野について大学で学び、専門性を身につけた上で仕事や
就職先を選ぶとスムーズです。
もし可能なら高校生のうちに、興味がある分野の現場は直接見て
おきましょう。例えば特別支援学校では、学校祭やバザーなど一般参加者も
できる機会があり、障がい者が働くカフェも街中には増えています。
特別支援教育は、小中学校の通常の学級、特別支援学級、通級による指導、
特別支援学校(小中高等部)、学童保育やデイサービスなど、
様々な現場があります。
高校生の段階では細かく決めていなくても、大学2−3年生で学校種を
決めても十分に間に合います。
質問65 実習や実際に子どもと関わった時
A.2024年夏のオープンキャンパスで寄せられた質問に回答します。
学部生からのコメントを以下に紹介します
・子どもと接していると、疲れも吹っ飛ぶ。子どもたちの期待に応えたい、笑顔が見たいという気持ちになる。本当にかわいい
・素直で真っ直ぐな児童と関わることで心が温かくなると同時に児童の将来がより良くなるようにせねば、と気が引き締まる
・(実習の)初日からとにかく子どもと話してみたら、名前を覚えてくれたと子どもに喜ばれた。1日のどこかで全員と話したり関われるように努めた
・休み時間に子どもとたくさん遊んで、授業中の子どもの表情の変化や仕草などが少しずつ気づけるようになった
・控えめな子、自分からどんどん話しかけてくる子など様々だが、個性豊かな子どもたちの姿に接して、自分も刺激を受けた
・自分が予想もしなかった発想を持っている子もいて、すごいと思った
・こちらが緊張していると、子どもには必ず伝わってしまう。いつも笑顔でいようと心がけていました
・ただ教師が一方的に教えるのではなく、子どもが自分から学びたい!知りたい!と思えるような環境や題材設定をすること、子ども同士で学び合えるように関わることが大事だと思った
<専攻教員より>
札幌校の特別支援教育専攻では、2年生で特別支援学級(小中)、3年生では小学校実習と特別支援学校の実習をそれぞれ3週間行っています。
実習先の子どもや先生方から多くのことを学びながら、毎回の実習を通じて学生自身も大きく成長していきます。
質問66 札教特支の専攻生に浪人生はいますか?
Q. 今の特支専攻生に浪人生はいますか?
A. 毎年、複数の浪人生が入学しています。
全体としては現役生が多いですが、浪人生の中には最初から札教特支希望で再チャレンジした人、現役時代に北大教育学部や他大学に落ちて浪人した人など、理由は様々です。1年生は必修の授業が多く、学生参加型の活動もあるため、すぐに仲良くなるようです。
また他専攻・分野が第1希望でしたが、第2希望を特支に出して入学した人も一定数います。
特支専攻では副免許として中高の免許を取ることで、小学校・中学校・高校・特別支援学校の免許を取ることも可能です。
ただし実験の時数が多い教科は4年間での卒業は難しくなります。理科・技術などの中高免許を取りたい場合には、その教科の分野に入学し、特支を副免許として選ぶようにすることをお勧めします。
✳︎このコーナーは、オープンキャンパスで寄せられた受験生や保護者からの質問に回答しています。