札幌キャンパス情報

性の問題についての講演会に参加してきました

 札幌校の池田です。年度末の3月26日、第4回日本発達系作業療法学会に参加してきました。
 基調講演のテーマは「矯正教育からみた性の問題行動の特徴と支援」で、児童精神科医の宮口幸治先生がお話してくださいました。
 札幌校では卒論で知的障害児・者の性や、発達障害児・者の性について研究している学生さんが毎年おり、社会的にも学生さんにとっても感心のあるトピックです。


 性の問題と一口に言っても、「性の加害」「性の被害」「性のマナー」など区別が必要で、背景には認知機能の弱さ(見る力、聞く力、想像する力」があり、加害の背景にはイジメがある場合が多いことなどを学んできました。相手の気持ちを考える、自分の気持ちを伝える、気持ちを押し付けずに我慢するなど、「気持ち」の問題ではなく、「気持ちを伝え合うコミュニケーション」「情報の選択や抑制に関わる認知機能」への支援が大切だと感じました。
 また運動の不器用さもイジメや自己認知の歪みを引き起こし、性の加害者、被害者になてしまうお子さんもいるそうです。運動課題を用いて気持ちのコントロールや対人コミュニケーションを学べるようなプログラムは効果がありそうです。

 今回学んだことを新年度の講義にも活かし、認知機能や社会性のアセスメントに基づく適切な支援が必要であることをしっかり伝えていこうと思います。

 少し足を伸ばして宮島へ~エネルギーをもらってきました~

池田千紗