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教材の活用
教材の活用
ぶら下がる、揺れる感覚を楽しむ
ハンモックをぶら下げます。
日常生活では使わない運動機能や揺れる感覚を遊びながら楽しむ機会につながります。
横揺れを感じる教材
トランポリンでは縦の揺れ、ブランコでは前後の揺れを感じられます。
筒とマットを使った教材では、横揺れを感じることができます。
横の揺れに合わせて姿勢をコントロールすることで、体の側面(わき腹辺り)の筋肉を刺激することができます。
姿勢を保つためには「体幹」が大切、「腹筋」や「背筋」の運動を取り入れるということはご存知かと思います。
腹筋運動や背筋運動ではなかなか鍛えにくい体の側面の筋肉を鍛えることができます。
またランダムに揺れることで、瞬時に姿勢をコントロールする力をつけることがでいます。
そして、なにより、楽しい!
トランポリンを使った活動
トランポリンにはいろいろな使い方があります。
少し不安定な座面に座りバランスを取っています↓
立ったままでバランスを取る力、座った姿勢でバランスを取る力には違いがあります。
立った姿勢の場合、体幹~股関節~膝関節~足首を滑らかに使ってバランスを取る力をつけることができます。
座った姿勢の場合、体幹~股関節を中心にバランスを取る力をつけることができます。
バランスベンチ
通常の長ベンチなのですが、ちょっとした工夫で様々な発達支援教材として大活躍します。
今回はこのバランスベンチを、材料の木材を購入して制作を依頼し、さらに札幌校の臨床スペースでアレンジ加工して楽しい遊具にしました。
ベースの部分は、専門業者に制作を依頼。さすがプロの仕事。
ほぼできあがったところで搬入。
仕上げにはミツロウを塗って、身体に優しい作りにしました
さらに安全を考え、安定性を増すためのオプション加工
見事完成!!
オプションでモノレール型キャスターボード(ベンチを線路に見立てて滑ることができる)も作ってみました
活用の様子はこちら
ボールプールの活用例:札幌校臨床活動「キンダーぷらっつ」より
1月は、いつも壁側に寄せているトランポリンの横に、大きなブルーシートを敷いて(一部吊るして)、大量のボールを入れて「ボールプール」を作りました。
薄いテントの布で隠せば「秘密基地」の気分を味わることもでき、子ども達には大変好評でした。
すこし恥ずかしがり屋さんは、ボールプールの中に入って、周りの様子をうかがってからトランポリンを飛んでいる姿もありました。
毎回、学生たちと教員で少しずつレイアウトを変えて、様々な動きや反応、子ども同士のやりとりなどを引き出しています。
野球ボード盤ゲームなどの活用例
野球のルールがある程度は分かっていると、ピッチャー役の子どもが投げたボールを打って、どこまで飛んだのか等、必ず言葉のやりとりを伴います。
休み時間の過ごし方、余暇に向けた本人参加の活動など、年齢が上がってきた段階で活用できます。
3つ目は、4色の陣取りゲーム「ボードゲーム ブロックス」です。
ルールが理解できない場合は、ただパズルのように並べていく遊びもできます。
本来は2-4人が自分の色の陣地を広げていくゲームです。図形が好きなお子さんであれば、勝敗を決める正方形の数を数えて比較したり、何度か試合をして合計点を出すなど数の活動を加える事もできます。
カラフルな色も目をひくのか、他の場面ではほとんど言葉を交わしたことがない組み合わせの子ども達が一緒に遊んでいました。
こうしたアナログなボードゲームは、小集団の活動を始める前の自由遊び、休憩の時間などにも子ども同士の交流にも活用できます。
近くで大人が見守りつつも、2-4人の小集団でうまく遊べないといったコミュニケーションの課題、順番を待てない、遊びで負けると切れてしまうなどの自己コントロールの側面、ゲームの過程で生じるトラブルに対する問題解決などが期待できそうです。
大人にとっては懐かしいサッカー盤や野球盤のゲームは、デジタル世代の今の子ども達にとって新鮮な遊びなようです。
サッカーボード盤ゲームの活用例
一つ目は、「サッカー盤 ワールドクラススタジアム サッカー日本代表チームモデル」です。
二人一組で遊びますが、点数を数える審判役が1-2人いても良いでしょう。
日本代表の試合とあって男女を問わず手を動かしたくなります。
普段は一人遊びが多い場合でも、子ども同士の自主的な交流を促すことが期待できます。
教材づくり
教材づくり
大型絵本の効果
発達障害の子どもは、学習対象に視線を向ける事が難しい、絵本の細かい部分や変化に気づきにくい、斜視や弱視をもっているなどの場合があります。
この場合、大型の絵本の読み聞かせは、絵や文字が大きいため視線を向けて注意が持続しやすい、普段は目にしない大きな絵本や文字に興味を持ちやすい、といったメリットがあります。
図書の活用
実習後の3-4年生が自分たちの指導を振り返り、専門的な図書を参考に改善した指導計画を検討しています。
発達障害をもつ子どもは、能力の個人差や多様な認知的特徴をもつだけでなく、どのアプローチが最適であるのか、指導する側が多くの引き出しを持ち、子どもに合わせた対応をする必要があります。
写真の図書は、札幌校の特別支援教育集団臨床指導室(研究棟西110)に保管して活用しています。
積木教材
サイズは、長さ20.8センチ、高さ4.5センチ、幅4.5センチです。
普通に注文すると積み木の教材セットというのは数十万円もしますが、無垢の木材カットですので、かなり安くできました。
仕上げは自分たちですれば、子どもが自然に素材に触れて形を認識する助けにもなります。
ミツロウワックスの成分は天然のミツロウとえごま油のみですので、手についても安心なものです。
これをスポンジに少量つけて、無垢の状態の積木に伸ばしていきます。
300個余りの積み木でしたが、大人3人と子ども6人で、なんと午前中の2時間半ほどで塗り終わってしまいました。
終わった後は乾くまで自由に遊んで待ち、午後には棚に収納できました。
レンガに近い大きさなので組み合わせ次第で様々な形が作れそうです。
実験的に子どもの活動にどのように活用できるのか、年明けに試行しますので、また報告します。
千賀愛
札幌校 特別支援教育専攻