投稿日時: 2016/10/12
itok
Q 不確定な予定に対応できない方に、どのように対応したら良いでしょうか。
A この世の中から不確定な状況をなくすことはできません。
自閉症の方々も、ある程度不確定な状況に対応できるタフさと知恵を持たなければなりません。
一朝一夕にできるようになるものではないので、普段の生活・学業において、その子どもが解決できる程度の難易度で不確定な状況を設定し、本人の力で解決する経験を幼児期から青年期にかけて積み重ねなければいけません。
「パニックにさせないように」「不安を感じさせないために」などの理由から、スケジュール、手続き、配置等の環境要因を過度に固定化してしまうことは、不確定な要素に対しての心構えが育たない恐れもあり、その場合、社会に出る段階ではじめて問題が顕在化することもあります。
「不確定さをなくそう」とするスタンスよりも、「環境を彼らに合わせて構造化しつつも、その子どもが自力で乗り越えられる程度の不確定さを常に環境の中に含んでおく」スタンスの方が、現実的であろうと思います。
子どもに合った難易度を見極めるための時間が確保しにくいのは確かです。
まずは取り組みやすい課題から始めて、子どもの変化を見ながら、修正すべき点を見出し、次の課題に取り組むという作業を、計画的にコツコツとやっていくしかありません。