とくしカフェ(ブログ)

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道徳の教科化によって、いじめや差別は減るのか


文部科学省は、中教審の道徳に係る教育課程の改善等についてのパブリックコメントを3月5日まで募集すると発表しました。学習指導要領の改定案を確認したところ、差別やいじめをなくすために、公正・公平を強調するという抽象的な内容であり、まさに差別やいじめの対象になりやすい障害の問題が全く言及されていませんでした。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/02/1354944.htm
また、日本と他国といった単純な区分が、すでに様々な民族・文化をもつ子どもが学校に通っている現状と乖離していることから、多文化教育の視点も必要ではないかと思いました。

そこで、先ほど以下のような意見を文科省に送りました。道徳の教科化は疑問の余地が大きいのですが、学習指導要領の改訂は規定路線ですので、少しでも改善されることを望みます。
(北海道教育大学札幌校:千賀愛)
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道徳の教科化にあたり、以下の2点を要望いたします。


小学校・中学校学習指導要領案(第3章 特別の教科 道徳)
(1)主として人との関わりに関する事に「障害者」も内容に含める事
いじめの対象になりやすい子どもとして、障害やその疑いのある子どもがターゲットになり、不登校になっている現状があり、より効果的に差別のない社会を目指すのであれば、差別対象になりやすい障害を扱うことが有効です。例えば、小学校低学年では、身近な障害として、高齢者に多い視覚障害と聴覚障害、小学校中学年では身体障害をとりあげ、高学年では自閉症や知的障害を取り上げることなど、発達段階に応じて障害の種類をとりあげることも可能です。
参考図書として「小学校・中学校・高等学校における新しい障がい理解教育の創造」(富永光昭著、福村出版)があげられます。

教育基本法第4条2「国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない」とあり、学校教育でも障害を理解するための教育が必要です。
また2014年に日本が批准した国連の障害者の権利条約においても差別撤廃は必須となっており、学習指導要領に位置づける事が重要です。

(2 ) 主として集団や社会とのかかわりに関する事に、日本国内の先住民族であるアイヌ民族や在日韓国人、ブラジル人、中国人など、子どもにとって身近な存在である様々な文化をとりあげることが国際社会における日本人の育成に不可欠と考えます。

日本と他国という単純な二元論ではなく、日本国内に様々な民族・文化を背景にした人々が暮らしていることを子ども達に伝える事が、多文化社会を理解する上で不可欠と考えます。

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釧路校・特別支援教育研究室HPの紹介


 釧路校・地域学校教育専攻では、2015年度に「特別支援教育研究室」を新設します。
 これまでは特別支援教育に特化した研究室はありませんでしたが、今後は広く「特別な教育的ニーズ」をとらえ、障害者権利条約の趣旨を生かした研究・教育活動に取り組みます。
 特別支援教育研究室のHPができましたので、ご覧ください。

 
 釧路校・地域学校教育専攻・特別支援教育研究室のHPは  →こちら

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研究会報告

北海道障害者スポーツ健康開発研究会(本プロジェクト共催事業)

 が、岩見沢校の新体育館を使い開催されました。

道内のほか、遠く大阪からも参加者が有り、実り多い研究会となりました。
活動の様子をお知らせします。
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ふじのめ学級開級50周年記念研究大会

ふじのめ学級開級50周年記念研究大会

平成26年11月21日ふじのめ学級開級50周年記念研究大会が開催されました。

詳細はふじのめ学級の大会案内ホームページ
大会の様子

開会(附属小学校戸田校長)


研究主題の説明(松田先生)


多くの学生もボランティアとして大会運営を支えました

 
公開授業研の様子(小学部)       公開授業研(中学部)
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アメリカのボストンからお客様が来校しました

11月18日(火)は、アメリカ・ボストンから大学の国際交流で来日していたシュテファン夫妻を附属校ふじのめ学級へご案内し、その後に安井友康先生の授業(障害児者福祉論)の授業で学生とディスカッションしました。

シュテファン夫妻は特別教育・インクルージョンの専門家ですが、日本の子ども達と交流する機会は少ないようで、ふじのめ学級の子ども達が活発に日本語や英語で話しかけたり質問したりする姿に感銘を受けていました。

また7−8つの机が集まった職員室の風景を珍しそうに写真に納めて「アメリカでは教室ごとに先生の机があり、会議室(meeting room)は別になっている。この方式も先生同士の打ち合わせができて効率が良いかもしれない」と話していました。

ご夫妻が札幌校に見えるのは、過去6年間で3回目。またお会いできる日を楽しみにしています。
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図書館の選書ツアー

千賀研のゼミ生と一緒に本屋さんで一人1万円分の本を選ぶ図書館のイベント「選書ツアー」に今年も参加して来ました。

図書館にない本を書店で直接選んで、図書館の所蔵に加えるという取り組みで、当日は図書館の職員の方が一人、同行してくれます。

このイベントが始まってから4年目くらいになりますが、千賀研は文献研究がベースなので、毎年欠かさず参加してます。学生は講義の合間を縫ってでも行きたいと希望するイベントです。
書店は選べるのですが、教育関係の蔵書が豊富で札幌駅からアクセスの良い紀伊国屋書店さんが定番になっています。
予算が続く限り、来年度以降も開催してほしいと願っています。

当日の様子は写真入りで紹介されています。
附属図書館ホームページ → 札幌館ホームページ - 札幌館のお知らせ
選書ツアーの様子

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プロジェクト報告

本年度の活動報告について

北海道特別支援教育学会 旭川大会にて

「地域特性に応じた特別な教育的ニーズに関する情報システムの構築(ポスター)」の
報告を行いました。ご協力ありがとうございました。

以下、報告をダウンロードできるようにしましたので、ご参照ください。
報告pdf

また、その他にもプロジェクト関係の報告がありました。
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北教大札幌校オープンキャンパス報告

 8月2日(土)に札幌校のオープンキャンパスがあり、特別支援教育専攻の教室に午前と午後に合わせて約70名の参加がありました。担当したのは、千賀、三浦、池田の3名の教員でした。札幌市内からの参加者も多かったのですが、紋別や岩手など遠方からも来てくれました。毎年、8月1週目の土曜日に開催することが多いので、今年逃してしまった方は来年いらしてくださいね。 
 札幌としては珍しく暑い気温のなか、教室でのガイダンス・模擬授業、校内「特別支援教育専攻」見学ツアー(臨床スペース・ミニ体育館・学生演習室・図書館など)と盛りだくさんの内容にお付き合いいただき、ありがとうございました!                                 
千賀 愛
    
 
 
 
  

 以下はオープンキャンパスの配布資料から、在学生アンケートの内容ですので、受験生の皆さんは参考にして下さいね。

☆「在校生の声」アンケート紹介     ※( )はニックネーム、学年、性別

①受験生の頃、夏休みから本番までに力を入れたことは?
 ・小論文と面接、センターの勉強をバランスよくやること。
  推薦入試だったので、落ちても特支を一般受験するつもりでした。(ケイタ、2年男子)
 ・特に世界史以外の勉強。(フレミングの法則Ⅱ、1年女子)
 ・夏休みは部活の一番大きな大会がありました。大会の後から受験勉強を始めました。 (からあげ、1年女子)
 ・センター試験の勉強。(くまこ、1年女子)(きいろ、1年女子)

②大学生の今、夢中になっている事は何ですか?
 ・陸上サークル(くまこ、1年女子)
 ・バイト(きいろ、1年女子)

③アルバイトとサークルは何をしていますか?
 ・自立学習塾と準硬式野球部 (タメ、4年男子)
 ・家庭教師、深夜のコンビニ (ケイタ、2年男子)
 ・接客(吉野家)のバイト、バスケサークル (フレミングの法則Ⅱ、1年女子)
 ・アルバイトはしていません。サークルは、陸上競技部♡♡ (くまこ、1年女子)
 ・ビクトリアステーションのキッチン・ホール (ヒロポン、3年男子)
 ・ダンスサークルMOVE, フットサルサークルOchiken (ヒロポン、3年男子)
 ・卓球部とマンドリン、新聞配達(もりー、4年女子)
 ・ラジオ局の雑務と食堂の厨房(洗い場)のバイトをかけもち(ワカナ、3年女子)

④特支専攻に入って良かったことは何ですか?
 ・みんな仲がいい点と先生がみんな素晴らしくて優しいという点です。 (フレミングの法則Ⅱ、1年女子)
 ・同じ方向を向いて勉強できる人たちが周りにたくさんいたこと (ケイタ、2年男子)
 ・先輩、後輩、同級生みんな仲が良く、家族のように接するところです。(からあげ、1年女子)
 ・少人数なので、みんな仲良しなこと。先輩とも仲良し!!(^0^)/(くまこ、1年女子)
 ・たのしい。(きいろ、1年女子)
 ・特支は2年で実習がある分、3年次の実習に向けて他専攻の友達に比べ、少し心の余裕が生まれる。
  (2年の当時はつらくても今ならそう思える!)(ワカナ、3年女子)
 ・考えを広げることができる。いろいろ自分がしたことのない経験ができる。(しゅんや、2年男子)
 ・仲が良い。個性が強いが皆優しい。先輩が優しい。タテのつながり。
 ・専攻の先生方が皆優しい!話がただ面白いだけではなく、脱線話までためになる。(ワカナ、3年女子)

⑤教育実習で自分が変わった(成長した)と思うことは?
 ・1年の基礎実習では、想像と違う世界が見えて、自分の将来についてより細かく考えることができます。 
 (からあげ、1年女子)
 ・伝える事の難しさを感じ、普段から話す前にどうすれば伝わりやすいかを考えるようになりました。(くまこ、1年女子)
 ・まずは成長した!というよりは、自分を見つめ直す良い機会になった。自分の弱みも強みも見えてくるようになった。 
 (ワカナ、3年女子)
 ・人としてまともになれる。実習を通してメンタルトレーニングとフィジカルトレーニングもできる(ヒロポン、3年男子)
 ・ふじのめ実習は(大変だけど)後になると楽しかったと思います。(タメ、4年男子)
 ・つらいことをものともしなくなる。(もりー、4年女子)

⑥どんな人が特支に向いていると思いますか?
 ・優しい人(くまこ、1年女子)(きいろ、1年女子)
 ・面倒見が良い人、やる時はやる人。(もりー、4年女子)
 ・特支には、楽しいことを考えられる人が向いていると思います。(タメ、4年男子)
 ・いい意味で適度に不真面目な人、話がうまい、おもしろい人。(ヒロポン、3年男子)
 ・仕事のときにきちんと切りかえられる人。ストレスをうまく発散できる人。(しゅんや、2年 男子)
 ・誰でも!色々な人が集まった方が勉強になります!!(ケイタ、2年男子)

⑦大学で面白かった授業はどのようなものでしたか?
 ・発達障害児のソーシャルスキル指導を行う授業(水5の小集団指導のことです)(くまこ、1年女子)
 ・障害について色々な考えを交流する授業は楽しいです。(しゅんや、2年男子)
 ・地理の武田先生の講義が面白いですよ。勉強になった。(もりー、4年女子)
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